桃源郷キノールと1000年以上前の僧院残るスピティ

  • カルパから眺めるキンナー・カイラス山
    カルパから眺めるキンナー・カイラス山

キノールとスピティはどんな所?

一つの周遊ルートであるキノールとスピティはお互いかなり対照的な地域です。

キノールはヒマラヤ山脈の南側に位置し、南からやってくるモンスーンの雲が山脈にぶつかり雨をもたらせるので緑が豊かで、様々な植物や花が咲きます。ヒンドゥー教徒が多く暮らし、木造建築の寺院がよく見かけます。

対するスピティはヒマラヤ山脈の北側に位置、年間を通して雨が殆ど降らない乾燥地帯です。草木はあまり育たず、過酷な環境が絶景を創り上げています。こちらはチベット文化圏になり、仏教徒が多く、沢山の古い僧院が残ります。1,000年以上前に建てらたものも。

未だ民間空港が無いためアクセスが不便な分、素朴な文化が色濃く残ります。

旅の計画

※参考までにチャンディーガル空港(J)からチャンディーガル空港(J)までの距離は周遊で約1,230㎞です。

空の玄関口は平地にあるチャンディーガル空港(J)です。そこから徐々に標高を上げていきます。急激な高度差はありませんが、初日から標高2,000m以上の地点で宿泊となるため、最初の2~3日間は若干息切れ等の症状が現れるかもしれません。スピティ(F以降)は殆どが標高3,000m地点と高くなっていき、この旅程で一番標高の高い地点はクンズム峠(HとIの中間地点)で約4,600mです。

尚、カルパ(C)より先、タボ(G)の付近までは、中国との国境地帯付近に近づくためインナー・ライン・パーミットと呼ばれる許可証が必要です。こちらは、カルパ(C)付近のレコンピオで取得致します。この許可証を取得するにあたり、最低2名様のご参加人数が必要となります。

ご希望であれば、カザから南側にあるピン谷を含める事も可能です。夏は緑豊かになるムッドまで、日帰りで訪問する事が可能です。

また、マナリへ寄らず、カザから直接ラダック方面へ向かう事ができます。この道はヒマラヤ山脈の中を通り、途中5,000m級の峠を2つ超え、絶景ルートです。詳しくはラダックのモデルプランをご確認下さい。

ツアー概算料金

下記モデルプランの周遊ルート、並びにご紹介のホテルクラスでの大まかな概算は以下の通りです:

ご参加人数1名様あたりの料金
2名様1日あたり約24,000円
(2名様1部屋ご利用の場合)

<お見積りに含まれるもの>
○専用車(ドライバー付き)
○お食事
○入場料
○1日1リットルのペットボトルの飲料水
○宿泊
○印中国境付近入域許可証

<お見積りに含まれないもの>
×現地までの航空券(別途ご案内致します)
×現地協力会社への送金手数料(9,000円)
×お飲み物(現地払い)
×チップ(現地払い)  

頻繁的な現地の物価上昇のため料金が変動的である事と、弊社のご旅行はすべてオーダーメイドのため、実際にご希望される時期と日程やルートをお知らせ頂いた上、正確なお見積りをさせて頂きます。

お薦めの訪問時期

このルートを周遊される場合、時期は限られます。クンズム峠が積雪で閉鎖されない、概ね6月中旬~10月下旬頃です(毎年積雪によって状況は変わります)。その中でも、キノールのモンスーン(雨季)を避けるために8月下旬以降をお薦めします。

その他の時期は、往復ともキノール経由でスピティへ行く事なら通年可能ですが、冬のスピティは氷点下20℃以下になる事もあり防寒対策が必要です。

主な見どころ

国道から見下ろすサトルジ川と周辺の山々

サトルジ川
地図:BとCの間

インドで最も長い川の一つです。チベットから流れ、北インドを経由してパキスタンまで流れます。キノール地域では、この川に巨大ダムが建築され、水力発電による電気が敷かれるようになりました。そのため、僻地でもありながらも他の地域と比べると停電が少ないです。川沿いのハイウェイも整備されて、キノール地域へのアクセスもしやすくなりました。

サラーハンのビマカーリー寺院の全景

サラーハン
地図:B

標高約2,300m。サトルジ川沿いのハイウェイから山を蛇行して1時間程上がると、山奥深くに木造の高層建造物が見えてきます。これが、ヒンドゥーの女神が祭られた、ビマカーリー寺院です。繊細な木造彫刻が必見です、敷地内には4つの寺院があります。サラーハンは山の上に位置し、晴れていれば白く万年雪に抱かれたヒマラヤ山脈が見渡せます。

キノールのラクシャム村で子羊を抱いた女性

キノール
地図:B~E

ヒマーチャル・プラディッシュ州の東端に位置する地域です。中国と長い国境線を接してます。ヒンドゥー教徒が多数を占めますが、チベットに近いため仏教の影響も残ります。インドでは珍しく木材建築が多いのが特徴です。夏でも涼しく、インド人の観光客がよく避暑に訪れます。キノールは、サングラ谷やカルパ等を含めた地域の事を指します。


ラクシャム村から眺めるバスパ川とサングラ谷

サングラ谷
地図:D~E

標高約2,700mのサングラから標高約3,400mのチットクル村まで道路が敷かれています。インド有数の美しい場所と絶賛される場所の一つです。数々の村によって構成され、バスパ川沿いに集落があります。1980年代までは外国人が立ち寄る事ができませんでした。現在でも、キノールの文化が根強く、綺麗な自然の中で人々は暮らします。

伝統的な建築スタイルで建てられたカムルーにあるカマキヤ・デヴィ・フォート

カムルー
地図:D

サングラ村から2キロ、丘の斜面に沿った様に石と木材を使用した伝統家屋が並びます。昔ながらの歩道のみで、りんごの木が植えられています。丘の上には、木造のカマキヤ・デヴィ・フォートが聳え立ちます。アニメの舞台になりそうな、もしくは時代劇に出てきそうな、昔の日本の木造建築みたいです。こちらか美しいサングラ谷を見渡せます。

バッツェリー村の伝統的な木造家屋と周辺の山

バッツェリー
地図:D

サングラ村から北上した場所に位置するこの村は政治家を多く生み出し、そのためサングラ地域では最も裕福な家庭が多いと言われています。古い仏教寺院と、ヴィシュヌ神が祭られているバドリ・ナラヤン寺院が見所です。更に北上したラクシャム村は活気のある村で、地元の生活感がたっぷり味わえます。


チットクル村の先のトレッキングルートから眺めるチットクル村の全景

チットクル
地図:E

車で行ける、サングラ谷最奥部です。この先はチベットがあり、観光客が訪れられるのはここまでです。村は静かで、落ちついた雰囲気があります。年の約半分は雪に覆われています。谷を更に奥に向かうハイキングコースがあります。ここから、ガンジス川が源流ポイントでヒンドゥー教の聖地でもあるガンゴートリーまで数日間かけてトレッキングする事も可能です。

賑わうレコンピオ中心部の商店街

レコンピオ
地図:C

標高約2,400mに位置するキノール最大の街で行政の中心です。人口は10,000人程度。スピティへ向かう旅行者にとってはインナー・ライン・パーミットを取得する重要な場所です。コンクリートでできた建物が多く、特に見どころはありませんが、黄金の釈迦像が目立ちます。ここから車で更に30分上ると伝統的な家屋や寺院が残るカルパです。

カルパにあるナラヤン・ナギニ寺院に飾られた虎の像と寺院敷地内

カルパ
地図:C

標高約3,000mに位置する村です。目の前は標高約6,050mの万年雪を抱えたキンナー・カイラス山が聳え立ちます。村には、色使いが素敵なヒンドゥー教寺院のナラヤン・ナギニ寺院と、仏教寺院があります。また、りんご農園が多く、8月末以降は実がなり始め、辺りが緑や赤色になりとても美しい景観になります。


チベット風の石畳の路地や家が並ぶナコの村の様子

ナコ
地図:F

山の中腹に位置する標高約3,800mの集落、ナコは富士山の頂上と同じぐらいの高さとなります。この辺りから完全にチベット文化圏となり、住民もチベット語源を話します。気候も雨の豊かなキノールとは一変して草木の無い乾燥地帯になります。11世紀に建てられたゴンパ(僧院)が名所です。

谷間を流れるスピティ川と周辺の山々

スピティ
地図:G~H

スピティ川を中心とした周辺の地域です。降水量の少ない高原の砂漠地帯で、ほとんどの地域が標高3,000m以上です。インドで一番人口密度が低い行政地区で、1平方キロあたり2人しかいません。チベット文化圏で、古いゴンパが数々あり、地球上で最もチベット文化が残されている地域だとされています。

タボ・ゴンパの入口と吊り下げられたベル

タボ・ゴンパ
地図:G

996年に建てられた、1100年以上存在する僧院です。ここはチベット亡命政府の最高指導者、ダライ・ラマが引退したら住みたい場所のトップと宣言されています。内部は、1000年の経過したとは思えない程、壁画が美しく残っています。また、毎朝6時半から、隣の新館で僧侶がお経を唱えます。このお経を聞きながら朝を過ごすのも格別です。


崖にへばりつく様に建てられたダンカル・ゴンパから眺めるスピティの谷と周辺の山々

ダンカル・ゴンパ
地図:GとHの間

標高約3,900mの断崖絶壁に位置するゲルク派の僧院で、1200年前に建てられたと言われています。本堂には弥勒菩薩の像が保存されています。岩山にへばりつく様に建てられたゴンパは、外観が美しいです。ダンカルは、17世紀はスピティ王朝の首都でした。

賑わうカザ中心部の商店街

カザ
地図:H

標高約3,600mに位置するスピティ最大の街ですが人口はわずか3,000です。夏は旅行者が多く訪れ、遠く離れた僻地ですがパスタやピザ、ベーカリー等が食べれるのでカレーやモモ(蒸し餃子)に飽きたらちょっとしたグルメが楽しめます。ここを拠点に、周辺に多くの観光名所があります。

下から見上げるキー・ゴンパの全景と背後の聳え立つ岩山

キー・ゴンパ
地図:H

標高約4,100mに位置するスピティのランドマーク的存在でもある、スピティ最大の僧院です。ピラミッド型に丘を覆うように僧院が建てられ、独特な景観を創り上げています。ここには300人の僧侶が住んでいると言われています。僧院からの景色は良く、ここからスピティ谷が一望できます。


キッバー村の入口から撮影する村の全景

キッバー
地図:H

標高約4,200m、かつては、ここがアジアで一番車で行ける標高の高い村と言われていました。現在はコミック村へのアクセスが可能となり、その座はなくなりましたが、スピティで最も伝統的な家屋が並ぶ風情ある村の一つです。生活感たっぷりで少々昔へタイムスリップした感じもするかもしれません。

万年雪がバックグラウンドに目立つ草原の中のランザー村の集落

ランザー
地図:H

カザから崖の真上に位置する、標高約4,200mの村です。バックには標高6,305mのチャウ・チャウ・カン・ニルダ山が聳え立ち、雄大な光景です。谷側には巨大な大仏が建てられ、その大きさに圧倒されます。また、この辺りはアンモナイトの化石が多く転がっており、その昔ここが海であった事を証明しています。

レンガ色で染められたコミック・ゴンパの外観

コミック
地図:H

ランザーより更に先に位置する道路の一番奥が標高約4,500mにあるコミック村です。ここに僧院があり、空には手が届きそうです。「車で行けるアジアで一番高い村」とされていますが、チベット自治区にそれよりも高い村があるのは忘れられている様です(笑)。どちらにしろ、世界で最も標高の高い定住地である事は確かです。


早朝のクンズム峠にある仏塔と背後の雪山

クンズム峠
地図:HとIの間

標高約4,600mに位置する、キノール・スピティ周遊ルートで最も標高が高い地点です。年間短い夏と秋の4~5か月しか開通しなく、その他は深い雪に覆われています。峠には仏塔が建てられています。この峠がスピティ谷とラホール谷の境目となり、この先はロータン峠まで定住地が無く、無人地帯です。峠を過ぎた後、左側に雄大なバラシーグリー氷河が現れます。

緑豊かなロータン峠から眺めるマナリ側の景色

ロータン峠
地図:I付近

この峠がヒマラヤ山脈の境目になります。南は緑が豊かな平野地帯と続き、北側は岩がごつごつして乾燥地帯です。標高は約4,000mで一年中積雪がある事から、雪を知らない平野のインド人旅行者が多く訪れます。一年の中で半年は閉ざされ、この峠より北に定住している住民の外界への移動手段はヘリコプターのみ。ここからマナリまではいっきに標高が半分下がります。

針葉樹が多いマナリの夏の景色

マナリ
地図:I

標高約2,000mの谷間に位置する避暑地です。ハネムーナーの旅行先で夏はインド人の観光客で大変賑わいます。設備の整ったホテルが多く、キノールやスピティから来るとホッとするかもしれません。見どころはハディンバ寺院、郊外のバシスト温泉や、古い建物が並ぶオールドマナリです。

キノール・スピティ旅行の参考日程

7泊8日;チャンディーガル空港発~チャンディーガル空港着

行程【宿泊地】
1午前:チャンディーガル空港到着。その後、専用車にてサラーハンへ移動。
【サラーハン泊】
2ビマカーリー寺院見学後、サングラ谷へ移動。カムルーバッツェリー観光。
【サングラ泊】
3サングラ谷最奥の村、チットクルへ。その後カルパへ移動。途中、レコンピオにてインナーラインパーミットを申請。カルパ観光。
【カルパ泊】
4タボへ移動。途中、ナコにて休憩。
【タボ泊】
5タボ・ゴンパ見学後、ダンカル・ゴンパキー・ゴンパキッバー訪問。
【カザ泊】
6午前:ランザーコミック訪問。午後は自由行動。
※もう1泊あれば、ピン谷のムッドへの日帰り旅行がご案内可能です。
【カザ泊】
7マナリへ移動。途中、クンズム峠バラシーグリー氷河ロータン峠を通過。
【マナリ泊】
8チャンディーガル空港へ移動。
※マナリ観光をご希望の場合はもう1泊必要です。
※ヒマラヤの絶景を楽しめる陸路でラダックへ行くオプションを付け足す事が可能です。
※チャンディーガルまで、途中エコで素敵な山岳リゾートがあるクル谷でゆっくりお過ごし頂くプランをご用意できます。

現地のお薦めホテル

ザ・シュリカンドHPTDC(サラーハン)

ヒマーチャル・プラデーシュ州政府の経営するホテルです。ほぼすべての客室からは晴れていればヒマラヤ山脈を眺められます。ビマカーリー寺院まで200mで立地も良く、レストランは評判が良いです。客室は簡素ですが、村で一番設備の整った宿です。


ホテル・バッツェリー(サングラ谷・バッツェリー村)

バスパ川沿いに位置するホテルです。全室から谷の景色を楽しめます。大自然の中でも快適にお過ごし頂けます。


キンナー・ビラ(カルパ)

敷地内から大迫力でキンナー・カイラス山を望む事ができます。カルパでは老舗のホテルでレストランのメニューは多国籍のオプションがあり、比較的豊富です。
※4月~10月のみ営業しています。


デワチェン・リトリート(タボ)

タボで一番設備の整った宿です。客室の一部からはタボの全景と、スピティ川が眺められます。


サキャ・アボード(カザ)

中心部から徒歩5分程の場所にある、伝統様式で建てられたアットホームなゲストハウスです。客室は中庭側に面し、ダイニングエリアはカラフルなデコレーションです。客室は至ってシンプルです。同経営のホテル、スノー・ライオンも隣接し、そちらへ案内される事もあります。


シンガール・リージェンシー(マナリ)

マナリの観光名所であるハディンバ寺院からすぐの場所に位置するホテルです。

現地の飲食事情

ホテルでは、インド料理(カレー中心)、インド風中華(チョーメンと呼ばれる焼きそばもしくはフライドライス)が一般的です。たまに洋風(コンチネンタル)もありますが、味はそれほど期待できません。

ホテル以外の食堂は基本的にターリーと呼ばれる様々なカレーや炒め野菜が盛り付けられた定食が一般的です。キノールでは肉はあまり食べられていなく、ベジタリアンである事が多いです。

チベット文化圏のスピティではトゥクパ(チベット風うどん)やモモ(蒸し餃子)も食べられています。モモの中身は野菜かマトンである事が多いです。また、マギーと呼ばれるカレー味のインスタントヌードルは大抵どの食堂でも用意ができます。

現地のガイド、道路事情とトイレ事情

インドの旅行では大抵ドライバーとガイドの両方を同行させる事をお薦めしておりますが、キノールやスピティでは例外的にガイドは特に必要ありません。各地治安が良く、殆どが小さな村のためご自身で散策されても違和感は特にありません。レコンピオで許可証を取得される際には、ドライバーがお手伝いをさせて頂きます。

道路事情に関してはキノールの幹線道路は比較的舗装状態が良いです。ただし、サングラ谷では凸凹した箇所も多く、断崖絶壁の中を掘られた道が続きスリルが満点です。

スピティに入りますと徐々に舗装状態が悪化します。特に、カザより先、クンズム峠あたりからロータン峠までは舗装されていなく、凸凹の砂利道です。その反面、景観は美しいです。

トイレに関してはキノールまでは途中でドライブインも多く、気軽に立ち寄れますがスピティに入ると人口密度が極端に低くなり、ドライブインも無いのでゴンパ観光の際に立ち寄る事になります。

注意事項とお問い合わせ方法

<お問い合わせ方法>
お気軽に ej@h2travels.com までお問い合わせ下さい。その他のお問い合わせ方法はお手数ですが、こちらをご参照下さい(新しいタブに開きます)。

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